2018.11.23

アロマを楽しむ基本のキ!精油を安全に使うために覚えることまとめ

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香りを楽しむ上で欠かせない精油(エッセンシャルオイル)。

医薬品とは異なり、個人で簡単に購入でき、気軽に使用できる精油ですが、「植物由来だから」、「天然のものだから」、安全で安心というわけではありません。

精油は植物の成分をギュッと濃縮したものだからこそ、使い方を誤ると危険な場合もあります。

今回は、精油を安全に使うために知っておいてもらいたい、注意点やチェックポイントについてお話します。

精油とその成分

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精油は植物の花、葉、果皮などから香り成分を取り出して集めたものです。

植物が原料となっているので、精油はすべて植物由来の天然成分100%です。

でも、植物が持つ香り成分も、成分の一つひとつを取り出せば「化学物質」です。

化学物質というと、薬の成分や食品添加物など、人工的なものを想像してしまうかもしれませんが、この世界のすべてのものは化学物質でできていて、植物も例外ではありません。

植物から取れる化学物質が時に薬の原料になることや、成分や量によっては人にとって有害な物質にもなるということは、まず覚えておいてください。

例えばペパーミント精油のスーッとする香りは、「l-メントール」という主成分によるものです。

このl-メントールは清涼感を目的としてボディソープなどに配合されることがありますが、濃度が高くなると皮膚を刺激する可能性もあるため、安全性に注意をして配合されています。

精油の選び方と保管方法

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精油を安全に使うための最初の一歩は、信頼できる精油を購入することです。

アロマが普及するとともに、アロマに関する商品も気軽に入手できるようになりましたが、中には合成香料が混ぜられているものや品質の良くないものもあります。

また、どんなに質のよい精油でも、保管方法を誤ると、あっという間に劣化をしてしまいます。

香りを楽しむための基本である、正しい精油の選び方と保管方法を、まずはしっかりと覚えましょう。

精油を選ぶときのチェックポイント

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精油とは、植物から抽出された成分100%のものです。

つまり、合成香料など天然の成分以外が含まれているものは、精油ではありません。

植物の持つ香り成分をまねて人工的に作られた合成香料が加えられている商品の中には、香りが不自然に強かったり、時には品質の悪さを合成香料でごまかしていたりする場合もあります。

フレグランス類や化粧品など、合成香料が活躍する商品はたくさんありますが、精油に関しては合成香料の入っていないものを選ぶことが、質の良いものを選ぶ上で欠かせないのです。

成分とともに、原料植物の名前と学名、抽出部位、抽出方法、原産地などの記載も、あわせてチェックします。

これら原料に関する情報に加えて、機器分析による成分分析の結果付きで販売されているものだと、安心です。

学名や成分など、専門的なポイントを確認して正しく判断することは、初心者では難しいと感じることもあるでしょう。

そのためにも、精油を取り扱う専門店で、知識の豊富なスタッフの説明を受けて購入することをおすすめします。

また、もう一つ大切なポイントが容器です。

精油は光によって劣化するため、遮光性のビンに入ったものを選びましょう。

精油を保管するときの注意点

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精油の成分は、光、熱、空気中の酸素、水などによって化学変化を起こしやすく、保管方法を誤ると、たちまち劣化してしまいます。

光による劣化を防ぐため遮光ビンタイプの精油を選ぶだけでなく、温度や湿度にも注意し、キャップをしっかりと閉め、冷暗所で保管しましょう。

開封後は、柑橘系精油は6ヶ月、その他の精油は1年を目安に使い切るようにします。

精油は引火性があるため、火気にも注意が必要です。

キッチンなど、火を取り扱う場所で保管したり、取り扱ったりすることは避けましょう。

また、大切な家族を守るための注意も必要です。

特に、子どもやペットがいる場合には、誤飲の危険性があるため、手の届かない場所に保管しましょう。

精油を安全に使用するための注意点

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精油は植物の化学成分が凝縮されたものです。

天然の物質とはいえ、化学物質を高濃度に含んでいるということを十分に理解して、正しく使うことが何よりも大切なのです。

精油を取り扱う上で必ず守ってほしい、基本の注意事項についてご紹介します。

精油の原液は皮膚に使用しない

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マッサージオイルや手作りコスメなど、精油を皮膚に使う場合には、必ず希釈します。

精油の原液は植物の化学成分が高濃度に含まれており刺激が強いため、直接肌につけることは危険です。

また、特に敏感な目に入らないよう、精油の使用中に目をこすらないなどの注意も必要です。

万が一肌についたり、目に入ったりしてしまった場合には、すぐに大量の水で洗い流します。

皮膚に赤みや痛みが残ったり、目に入ってたりしてしまったときには、洗い流したあとに医師の診察を受けてください。

精油は飲用しない

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海外の一部では、健康管理の目的で、精油の飲用を医師が勧めるところもありますが、そのような情報をもとに、素人判断で精油を飲むことは非常に危険です。

精油は決して飲まないことが、安全に使う上での原則と考えてください。

誤って精油を飲んでしまった場合、口の中を大量の水ですすぎ、すぐに医療機関を受診してください。

光毒性を持つ精油の使用時に注意すること

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精油には、光毒性(光感作)を持つ成分を含んでいるものがあります。

光毒性とは、日光などの紫外線に反応して、肌に炎症を起こすことです。

光毒性は柑橘系の精油に多く、ベルガモット、グレープフルーツ、レモンなどは、光毒性に注意が必要です。

光毒性を持つ成分を含む精油を肌に使用した後は、使用した部分を日光に当てないように気をつけてください。

肌へ使用するときの注意点

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精油を肌に使う場合には、必ず希釈をしてから使います。

安全に使用するために適切とされる希釈濃度があり、その基準に従って用いることが大切です。

また、精油への反応には個人差があるため、はじめて使用する精油は、パッチテストを行って問題がないことを確認することも必要です。

精油の希釈濃度

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精油の原液を直接肌に使用しないことは大原則ですが、ただ希釈すれば良いというわけではありません。

基本の希釈濃度は、植物油などの基材に対して、精油が1%濃度です。

精油は1滴が0.05mlとなるようにドロッパーが作られているものがほとんどなので、これをもとに使用量を計算します。

例えば、30mlのホホバオイルと精油を使ってマッサージオイルを作る場合、精油6滴で1%濃度となります。

1%という希釈濃度はあくまでも健康な大人が安全に使うための目安です。

子どもや高齢者への使用、顔への使用、健康状態の優れない人への使用など、使う場面に応じて更に低い濃度にすることも必要である、ということも覚えておきましょう。

パッチテストのやり方

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はじめての精油を皮膚に使う場合には、皮膚への刺激がないかを確認するために、事前にパッチテストを行うことをおすすめします。

パッチテストは以下の手順で行います。

まず、使用予定の希釈濃度に従って作ったブレンドオイルを、前腕部(腕の肘から手首までの部分)の内側に塗ります。塗った部分を絆創膏などで保護して、48時間まで様子をみます。

かゆみや痛み、炎症などが起きた場合には、その時点でパッチテストを止め、大量の水で塗布した部分を洗い流してください。

皮膚にかゆみや炎症が起きた場合

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パッチテストを行って問題なかった精油でも、体調の変化などによって、肌にトラブルを起こすことがあります。

「使い慣れた精油だから大丈夫なはず」と思い込まず、すぐに対処することが大切です。

かゆみ、痛みなど、皮膚に異常を感じたときには、すぐに使用を止め、塗布した部分を洗い流しましょう。

症状が続く場合には、医師の診察を受けてください。

精油の使用に特別な注意が必要なケース

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妊娠中や病気治療中などの場合、精油の使用には制限があります。

また、子どもや高齢者、既往症のある人は、精油に対して健康な成人よりも反応しやすいことがあり、注意が必要です。

妊娠中の人への使用

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妊娠中の気分転換などにアロマを使いたいという人も多いでしょう。

ただし、妊娠中の人が精油を使うときには十分な注意が必要です。

精油の成分は分子量が小さく、胎盤を通過できるといわれています。

特に胎児の器官が形成される妊娠初期は、精油の使用には慎重になる必要があります。

妊娠初期は原則として精油の使用は控えることをおすすめします。

オレンジ・スイート、グレープフルーツ、レモンなど妊娠初期でも使用可能な精油はありますが、注意が必要な精油も多いことから、精油を使用したい場合には、医師や経験豊富なアロマの専門家に相談をしましょう。

安定期に入った妊娠中期以降は、使用可能な精油は増えるものの、子宮収縮作用など子宮を刺激する作用を持つといわれている精油や、ホルモンを調節する作用を持つと言われている精油もあり、それらの使用は避ける必要があります。

安定期だからと安心せず、医師やアロマの専門家に相談をしましょう。

既往症のある人、病気治療中の人への使用

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高血圧の人には使えない精油、腎臓の障害がある場合には使えない精油など、特定の既往症(これまでにかかったことのある病気で特に、定期的に通院し、診察・検査・治療などを一定期間継続して受ける必要があったもの)のある人に対して禁忌(使用が禁止)とされている精油があります。

既往症のある人、病気を治療中の人が精油の使用を希望する場合には、まずは医師に相談をしてください。

使用可能な精油でも、まずは基準(希釈濃度1%)の半分以下の量から試し、体調に変化がないことを確認してから使うようにしましょう。

病院にかかっていなくても、健康状態がすぐれない場合には、1%以下の希釈濃度で使用することをおすすめします。

高齢者への使用

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高齢者は健康な大人と比べて、精油成分に敏感に反応します。

基準の濃度では刺激が強くなりすぎるため、1%濃度よりも希釈をして使うことが望ましいです。

特に肌にふれる方法での使用は、肌への刺激に注意をし、基準の半分程度の量から使用するようにしましょう。

子どもへの使用

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3歳未満の子どもには、芳香浴以外で精油を使用することは止めましょう。

乳児や幼児に対してマッサージを行う場合にも、マッサージ用のオイルには精油を使わず、スイートアーモンドオイルやホホバオイルといった植物油のみで行います。

芳香浴を行う場合も、使用する精油の量は少なめにし、香りの刺激が強くならないように気をつけます。

3歳以上の子どもには精油を使用することができますが、大人の使用量に10分の1程度から始めましょう。

例えば、マッサージオイルを作る場合、希釈濃度は0.1%(基材50mlに対して精油1滴)からスタートすると安心です。

様子を見ながら、精油の量を増やしていくことは可能ですが、最大でも大人の使用量の半分(希釈濃度0.5%)までとし、子どもの状態を十分チェックしながら使用しましょう。

正しい知識で、安全にアロマを楽しもう

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精油の小さなビンには、植物が持つ成分がギュッと閉じ込められています。

精油の使い方を正しく理解して安全に用いることは、植物の力を活かすために欠かせません。

今回ご紹介した注意点をまず押さえ、不安な点があれば精油に関する知識と経験が豊富な専門家に相談をしましょう。

信頼できるショップを見つけておくと、購入時に相談できるだけでなく、使用する中で出てきた疑問なども聞きやすく、安心です。

正しく取り扱うことで、精油のもつ植物のパワーを100%活かし、アロマを安全に楽しみましょう。