2019.04.12

精油のクエンチング効果とは?自然・合成の香りの違いから説明します!

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ディフューザーやアロマポット、アロマキャンドルなど、お部屋で香りを楽しむ方法はいろいろあります。

 

その時使用するのは、精油でしょうか?フレグランスオイルでしょうか?

 

自然のまま一切手を加えずに香りを抽出するのが精油。お部屋のフレグランスとして、人工的に合成したものがフレグランスオイル。

 

それぞれメリット、デメリットはあります。

 

今回は、精油とフレグランスオイルの違いと、精油だけが持つ毒性(皮膚刺激など)成分を相殺する力「クエンチング効果」ついてご紹介します。

精油とフレグランスオイルはどう違う?

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精油とフレグランスオイルの最も大きな違いは「人の手が加わっているどうか」です。

精油は特定の植物の、特定の部位から、決められた方法で香り成分を抽出します。最も多い抽出方法は「水蒸気蒸留法」です。

「水蒸気蒸留法」は、その名の通り、水蒸気で植物を蒸して香りの成分を揮発させた後、水蒸気と共に冷やして取り出します。

精油は水に溶けにくい性質を持っており、水の上に油膜となって浮かぶので、その部分だけを取り出し、一切手を加えずに瓶詰めしたものです。

フレグランスオイルは、天然香料から抽出した成分を化学処理して創る、もしくは、すべて化学的に成分を合成して創り出す香料のこと。天然由来の成分のみを使い、人工的に再現した場合は「ネイチャーアイデンティカル」といいます。

香りを楽しむだけなら、どちらのオイルを使用しても問題ありません。

ただ、マッサージや手作り化粧品などで楽しむ場合、フレグランスオイルは使用できませんので注意しましょう。

フレグランスオイルがアロマテラピーケアに使用できない理由

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いちばんの理由は精油だけが持つ「クエンチング効果」にあります。

「クエンチング効果」とは、ある特定の成分が持つ毒性(皮膚刺激など)をやわらげ、相殺する力のこと。

レモンのような香りを持つ、シトラール(アルデヒド類)が多く含まれているレモングラスの精油を例にとって説明しましょう。

このシトラールという成分には皮膚刺激があり、レモングラスをマッサージなどに使用する際は、濃度を低くし、気を付けて使う必要があります。

ところがレモングラスの香りは、このシトラールという成分があれば簡単に再現できます。つまり、フレグランスオイルで「レモングラスの香り」と売られているものは、シトラールだけでつくられているかもしれません。

シトラールはいくら薄めても必ず皮膚刺激が起きます。でも、レモングラスの精油は濃度を下げれば問題なく使えることがほとんどです。

それはレモングラスの精油が持つ「クエンチング効果」によるものと考えられています。

精油が持つクエンチング効果はどのように作用する?

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レモングラスの精油単体よりも、オレンジ、グレープフルーツなどリモネン(テルペン類)を多く含む精油と一緒に使うと、さらに皮膚刺激が起きにくくなることがわかっています。

それはリモネンなどのテルペン類と呼ばれる成分が、シトラールの皮膚刺激を和らげる、つまり、クエンチング効果を発揮しているからといわれています。

精油に含まれる成分は、まだすべて解明されているわけではありません。また、どの成分がどのように働き、影響し合うのかもはっきりとはわかっていません。

ただ、長いアロマテラピーの歴史の中で、このような効果が得られるということはよく知られています。

アロマテラピーのボディケアやスキンケア、マッサージの場合、1種類の精油のみで行うことはほとんどありません。

複数の精油をブレンドすることで、クエンチング効果を期待する、という視点も見逃してはいけませんね。

フレグランスオイルと精油、どのように使い分ける?

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フレグランスオイルはイメージ通りの香りを再現することができ、ディフューザーやアロマポットで長い時間、持続させることができます。

特にオフィスやお部屋など広い空間を香らせる場合は、フレグランスオイルの方が効果的です。

逆に強い香りは苦手。心身にやさしく働きかけ、自然のエネルギーを取り入れたいという場合はやはり精油。ホームケアやマッサージを楽しみたいという時も、精油は大活躍してくれます。

どこでどのように香りを楽しむか、その時々で上手に使い分けていくのが一番ですね。