2019.02.15

バラの苗の選び方!香りの特徴や分類、おすすめの品種を紹介します!

shutterstock_368428211

バラは、香りが楽しめる花の定番ですね。

しかし、花屋さんで売られているバラには、あまり香りのないものもあります。

バラの品種によって、香りの印象や強さは大きく異なり、特に切り花用に栽培されているものには、敢えて香りを弱くしているものもあるんです。

なぜなら、香りを出すためのエネルギーを抑えることで、花が長持ちするからです。

しかし、香りはバラの魅力の一つでもありますから、香りを楽しみたい場合は香りが強い品種を選んで飾ったり、栽培して楽しみましょう。

ここでは、バラの香りの特徴や分類、おすすめの品種についてご紹介します。

バラの歴史

shutterstock_468037583
バラは、昔から栽培されており、数え切れないほどの品種があります。

まずは、バラの歴史について簡単にご紹介します。

バラは、人の手によって栽培が始まる前に、自然交雑によって既に200種以上存在していたと言われています。

いわゆる野バラですが、いつから存在していたかについてははっきりとは分かりません。

少なくとも、人の手によって栽培され始めた2,000年以上前のことですね。

人の手による栽培が始まり、オールドローズが生まれます。

オールドローズには、とても強い香りを楽しめる品種が多かったと言われています。

そして、1700年代末頃より、中国原産のバラがイギリスに持ち込まれ、やがてヨーロッパやアメリカ、中近東など世界中に広がっていきます。

1837年(1867年という説もある)より、現在の園芸品種の基礎となるモダンローズが生まれ、それ以降も様々な園芸品種が生まれ続けています。

ダマスク系とティー系

<ヨーロッパ原産のダマスクローズ>
shutterstock_477685738
<中国原産のチャイナローズ>
shutterstock_107685959
モダンローズの香りは、大きく分けて二つの系統で言い表されます。

ダマスク系は、ヨーロッパのバラの香りの特徴である、ゴージャスさ、華やかさ、コクのある甘さが魅力です。

そして、ティー系は、中国のバラの特徴である、上品で優雅な紅茶のような香りが魅力です。

この、ダマスク系とティー系の二系統の品種交配が繰り返され、現代の様々なバラが生まれてきています。

バラの香りの表現について

shutterstock_552462016
バラの品種から、どんな香りがするのか調べる時に、とても分かりにくいと感じたことはありませんか?

聞き慣れないカタカナや、表現で結局どんな香りなのかイメージしずらいという人も多いです。

もちろん、個人の主観が入る場合、人によって香りの印象や表現方法が違うため、仕方のないことかもしれません。

さらに、バラは同じ品種でも、春に咲くものと秋に咲くものとでは香りの印象が異なる場合があります。

季節だけではなく、栽培地や時間、温度や湿度などの違いによって、香りの印象が微妙に異なる場合もあるんです。

ですから、人によって表現が違うのは、ある意味当たり前のこととも言えますね。

バラは、花弁の表面が香ります。

バラの香りの違いは、花弁に含まれる香料成分の量や組成の違いによるものなんです。

バラの香りの成分

shutterstock_70177561
バラの香りの成分の量や組成によって、香りが異なることをご紹介しました。

では、香り成分はどのくらいの種類があるのでしょうか。

これまで、香り成分の分析によって明らかになったものは、540種を越えると言われています。

これだけの量の成分で複雑に組成されるのですから、バラの香りが様々な理由が分かる気がしますね。

バラの香りを分類する前に、まず香りの成分から、主要となる10のまとまり(10ノート)として整理されていますので、見てみましょう。

10ノートについて

shutterstock_183722006
1.ダマスクスウィート…いわゆる、バラの香り。甘くて濃厚、華やかな香り。

2.フルーティ・フローラル…果物や様々な花の特徴的な香り。

3.スパイシー…クローブやカーネーションにも含まれる、スパイシーな香り。

4.ハーバル・グリーン…薬効感のある香り。

5.ウッディ・ハニー…木の香りと蜂蜜の香りが合わさったような香り。

6.ティー・バイオレット…紅茶やスミレに含まれる爽やかな香り。

7.フレッシュ・グリーン…青葉を手で掴んだときのような香り。

8.ティー・フェノリック…やや湿った薬品、あるいは水をまいた時の花屋の香り。

9.ミルラ…ハーブのアニスに似た、苦みを含んだ甘さや青臭さを感じる香り。

10.ロージー・ワックス…油脂やワックスのような匂いだが、あまり特徴的ではない。

ティー・フェノリックは、ほとんどのモダンローズに含まれる香りです。

また、ロージー・ワックスは、バラの香りの柔らかさや香りの保持に影響を与えています。

バラの香りのタイプ別分類

shutterstock_116742304
先ほどの10ノートの割合によって、バラのタイプ別分類が行われ、香りを表現する時には、このタイプ別分類によって言い表されます。

ですから、バラの香りを知りたい時には、このタイプ別分類を知っておくと便利です。

モダンローズの中で特に香りの強い、ハイブリットティーローズなどの香りは、タイプ別分類によって7種類に分かれています。

■A.ダマスク・クラシック

強いコクのある甘さと華やかさが印象的です。

一般的に、バラの香りを想像した時に想起する香りとも言われており、多くの人が一度は嗅いだことのある香りではないでしょうか。

実は、モダンローズには典型品種が少なく、代表的な品種は芳醇、香久山、グラナダ、香貴などです。

■B.ダマスク・モダン

ダマスク・クラシックを受け継いでいるため、その特徴も感じられますが、より情熱的で洗練された香りと言われています。

ダマスク・クラシックとは成分バランスが違うため、全く違う印象に変わるんです。

代表的な品種は、パパメイアン、シャルルマルラン、レディラック、マーガレットメリルなどです。

■C.ティー

中国由来のバラの特徴である、上品で優雅な紅茶のような香りを併せ持ちます。

ダマスク・クラシックやダマスク・モダンとは全く違う印象で、現代バラには最も多い香りです。

代表的な品種はガーデンパーティー、ディオラマ、秋月、天津乙女などがあります。

■D.フルーティー

ピーチ、アプリコット、アップルなど、果実の香りを想起させる点が特徴です。

代表的な品種は、ダブルディライト、フリージア、マリアカラス、ドフトゴールドなどです。

■E.ブルー

青バラに多く、ダマスク・モダンとティーの成分が混在していることから、それぞれがとても独特で個性豊かな点が特徴です。

代表的な品種は、ブルームーン、ブルーパフューム、シャルル・ドゥ・ゴールなどです。

■F.スパイシー

ダマスク・クラシックを基調としていますが、そこにスパイスのような刺激的な香りが加わります。

代表的な品種は、粉粧楼、デンディーベスなどです。

■G.ミルラ

ハーブのアニスやフェンネルに似た苦みや甘さに加え、青臭さを感じる香りです。

イングリッシュローズの一部によく見られます。

代表的な品種は、アンブリッジ・ローズです。

バラの香りを一言で表現するのは難しい

shutterstock_558461056
バラの香りのタイプ別分類についてご紹介しました。

バラの香りは、たくさんの成分によって組成され、その量のバランスや種類は品種ごとに異なります。

ほとんどが複数の成分を併せ持つことから、タイプ別に分類することはできても、細かなニュアンスまで言葉で言い表すのはとても難しいことです。

実際にバラの香りを確かめる方法が一番ですが、インターネットなどで苗を購入する際には、一つの基準としてタイプ別分類を参考に検討することをおすすめします。

香りの強いバラを植える際の注意点

shutterstock_158744432
バラで溢れる庭はとてもエレガントで、憧れる人も多いのではないでしょうか。

初めてバラを植える時には、ちゃんと育つかどうか心配かもしれません。

切り花に比べると、栽培用の方が香りが楽しめる品種が豊富なため、強い香りを楽しみたい場合は庭に植えて楽しむ方法がおすすめです。

香りを楽しみたいなら強香か中香を選ぶ

shutterstock_658390651
バラの香りの強さは、強香、中香、微香、無香の4段階で言い表されます。

強香は、近くに寄るだけで香るほど、とても強い香りを放ちます。

中香は、顔を近づけると香る程度です。

微香は、顔を近づけても香りがないと判断されることもある程度の香りです。

無香は、全く香りません。

バラは、見た目だけでも十分に楽しめる花ですが、庭に植えるのであれば香りが楽しめる品種も良いですね。

春や秋に花を咲かせるものが多いため、一年のうちに二度、華やかないろどりと香りが楽しめますよ。

初心者は病気に強い品種を選ぶ

shutterstock_694730920
バラは、うどん粉病や黒星病などの病気に強い品種と弱い品種があります。

初心者の場合は、できるだけ病気に強い品種がおすすめです。

病気に強いかどうかは、耐病性の表記を参考にします。

耐病性は強い・ふつう・弱いなどで表されていますが、初心者の場合は耐病性が強いものを選ぶと、耐病性が弱いものに比べて、枯れたりする心配が少なくなります。

耐病性が強い品種には、完全無農薬で何年も栽培できるものも多いんです。

耐病性が弱いものの栽培は、バラ栽培の上級者向けととらえた方が良いでしょう。

耐病性に似た言葉に、強健という言葉もあります。

バラの説明文にもしばしば登場する言葉ですが、耐病性とは意味合いが異なるため確認しておきましょう。

強健とは、病気にかかっても枯れにくいことを意味します。

つまり、病気にかかりやすくても、成長する力はあるという意味です。

初心者がバラを栽培する時には、耐病性が強いものと併せて、強健かどうかも大切なポイントです。

基本的に、強健な品種は病気にかかっても成長する力が強いため、見た目からは病気かどうか分からないかもしれませんが、強健でない品種と一緒に育てる場合には、病気がうつる可能性があるため、注意深く観察しながら育てることをおすすめします。

さいごに

shutterstock_200064338
今回は、バラの香りの分類や、強い香りの品種、初心者がバラを育てる際の注意点についてご紹介しました。

特に、バラの香りの表現は独特です。

おおまかなタイプ別分類の内容を知っておくと、香りを想像したり、自分の好みに合うかどうか考える際の基準になります。

切り花でも香りが楽しめる品種もありますが、耐病性の高い木だち性のバラなら、初心者や栽培スペースの限られた場所で育てるにもおすすめです。

バラの香りは、女性用の香水のほとんどに含まれていると言われています。

それほど、多くの人の心を魅了する香りということですね。

ぜひ、品種によって違うバラの香りを楽しんでくださいね。